先月はヒューマンエラーについての記事でした。
今回は自己モニタリングとその仕組みについてです。
そもそも自己モニタリングとはどういう意味でしょうか。
自己モニタリングとは、自分で自分を監視・抑制するシステムのことです。
私たちは、自分で自分の心の動きをある程度までコントロールすることができます。
自分の行動・言動をもう1人の自分が見ているような感覚です。
心理学では、このような感覚をメタ認知と呼びます。
ここでいうメタとは、後からついてくるということで、
メタ認知とは、認知が形成された後に起こる認知という意味になります。
具体的な例を挙げて説明します。
あなたは仕事終わりに、友人に飲み行かないかと誘われて行きました。
仕事で疲れていたため、お酒が進むのがいつもより早く、友人と会うのも久しぶり
だったので、とても盛り上がっていました。
友人からもう一軒行こうと提案され、気分でオッケーと言おうとしますが、
ふと我に返ります。
明日は朝一番から大事なプロジェクトのプレゼンテーションがあります。
このプロジェクトは、自分の出世にも関係しています。
さて、あなたならどうしますか?
この場面では、自己モニタリング機能が働いています。
楽しい時間を過ごしたいがために「もう一軒行こう」と思う自分がいる
一方で、
「明日は出世がかかった大事なプレゼンがあるからやめておこう」
とコントロールする自分がいるのです。
しかし、自己モニタリングが十分に働かないイレギュラーなパターンが
存在します。
それは、ストレスで負荷がかかっているときです。
心や体が弱っているとき、メタ認知はいっしょに機能不全に陥ります。
なので、ストレスを溜めすぎないことが自己モニタリング力を保つ
ために一番重要なことだと思います。
また、メタ認知力は鍛えることもできます。
基本的に大人になるにつれてパワーアップしていきます。
そして、個人差があり、自制的な性格の人や、自己抑制的な人はメタ認知力が
高くなります。
さらに、関連知識があるかどうか、反省や内省をする習慣があるかないか
によってもメタ認知力は左右されます。
今回はここまでになります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。